情報委員会通信⑰(情報委員会)

2025年12月23日 08時00分

 5・6年生の情報委員会の子どもたちが、日々の生活の中で発見したことを記事にしています。写真や原稿は、できるだけ子どもたちが作成したままで、校正を控えていますので、ご理解ください。情報委員会の活動をぜひ、ご覧ください。

【情報委員会通信 第17号】

 今回は、11月に5・6年生の情報委員会の子どもたちが作成した記事を紹介します。

「校内音楽会をふり返って」

 11月14日(金)私たちが楽しみにしていた校内音楽会がありました。5年生は、1週間前に松山市の連合音楽会に参加しています。今回の情報委員会通信では、みんなの感想をまとめています。

IMG_3598  IMG_3603  IMG_3606

IMG_3610  IMG_3613  IMG_3633

IMG_3652  IMG_3658  IMG_3664

〇音楽会で5年生は、合奏♪「アフリカン・シンフォニー」と合唱♪「瑠璃色の地球」をがんばりました。これまでたくさんの先生からいただいたアドバスを全部思い出しながらがんばりました。良い演奏ができたこと、しっかりと声を出せたことは、何よりもよかったことだと感じています。落ち着いて丁寧に、6分間の音楽を届けることができました。思った以上の演奏に、これからも努力しようと思いました。それでもやっぱり、6年生はすごかったです。次は、私たちの番です。今年の6年生に負けないようにがんばりたいと思います。(5年生)

〇連合音楽会に向けて、いっぱい練習して、みんなで努力を積み重ねてきました。その結果、全力を尽くすことができたと思います。先生たちから、連合音楽会に出るまでに、たくさんの人が関わり、たくさんの支えがあることを教えていただきました。感謝の気持ちがあふれてきました。校内音楽会でも、その経験を活かし、1~6年生に素敵な演奏を届けることができました。行事がいっぱいの2学期でしたが、5年生みんな学年全体で一致団結してがんばることができました。(5年生)

〇校内音楽会では、みんなの素敵を見付けようとがんばりました。オープニングを飾った日招太鼓クラブと金管バンド部の演奏は、息が揃っていてとても迫力がありました。1~4年生の演奏も感動しました。1年生は、初めてと思えないくらいうまかったし、2年生は、♪「さんぽ」の手話が上手だし、鍵盤ハーモニカもそろっていました。3年生は、リコーダーが初めてなのに、とても練習をがんばってきたことが伝わってきました。4年生は、みんなが指揮者をしっかりと見ていて、口を大きく開けて歌っていました。あっという間に5年生の番が来ました。連合音楽会の経験を活かし、堂々と発表できたと思います。6年生は、やっぱり上手で迫力があって、校内で一番上手いことを改めて実感することができました。みんなでがんばった音楽会になりました。(5年生)

IMG_3685  IMG_3697  IMG_3722

IMG_3732  IMG_3740  IMG_3745

IMG_3750  IMG_3751  IMG_3754

〇6年生は、♪ベテルギウスとクスシキ、カノンをしました。最後まで音楽会を楽しむことができました。大きく口を開けて歌うこと、楽譜を頭に入れておくことに、ずいぶん時間がかかったけれど、音楽会では、その全てができました。今年で、音楽会は最後だけれど、自分の中で精一杯を出すことができ、悔いのない時間になりました。6年生みんなといっしょに、もう演奏できないのは、寂しいです。それでも思い出は、しっかりと残ったと思います。(6年生)

〇校内音楽会のオープニングは、とてもよく響く、日招太鼓の演奏から始まりました。金管バンド部の塩素うでは、金管楽器の音を支えるドラムの音に驚きました。1年生は、英語での歌に挑戦していて、どれだけ練習をしたのだろうと感じました。2年生は、指揮の先生に負けないぐらいみんな楽しそうでした。3年生のドイツ語もすごかったです。4年生は、私も経験したことのある♪「ルパン三世」の合奏をしていました。とても上手でした。5年生は、ボンゴの激しい演奏がすごかったです。私たち6年生も、緊張の中、やり遂げることができて本当によかったです。(6年生)

〇音楽会に向け、金管バンド部の2曲や、6年生の♪「カノン~ベテルギウス~クスシキ」の練習をがんばり、努力の成果が出ました。特に、金管バンド部では、初めてソロパートを経験し、間違うことなく演奏することができました。どの学年の演奏も素晴らしく、最後の音楽会を楽しむことができました。(6年生)

〇小学校最後の音楽会は、心に残る思い出になりました。金管バンド部の演奏では、♪「ドラえもんのうた」、♪「ライラック」のどちらもソロパートを受け持ちました。最初は、緊張したけれど、練習した全てを出し切ることができ、終わった後、すごく達成感がありました。6年生の発表では、♪「カノン」が心に残っています。みんなの音が重なっていくところがきれいで、学年全体で音楽をつくっているということを感じることができました。合奏♪「ベテルギウス」では、気持ちを揃えて歌うことを意識し、会場に歌声が広がっていくことが分かってうれしかったです。6年間の集大成にふさわしい演奏になりました。今まで練習してきたことを音楽会でしっかり発揮できて、とても良い思い出になりました。6年生は、練習のときから、ひな壇の準備や楽器の運搬を行って、仲間と協力する大切さを改めて感じることができました。他の学年の演奏もびっくりするくらい上手で、素敵な時間になりました。(6年生)

消防署の見学(3年生)

2025年12月22日 08時00分

 12月1日(月)午前中の3年生の様子です。

 学年みんなで、消防署(西部支署)へ見学に行きました。消防署のみなさんに、消防車や救急車を見せていただいたり、火災から身を守るために身に付ける様々な装具の説明をしてもらったりして、子どもたちは、目を輝かせて見学に臨んでいました。24時間交代で仕事をしていることなど、たくさんの質問にも答えていただきました。

IMGP0235  IMGP0236  IMGP0259

IMGP0265  IMGP0267  IMGP0269

IMGP0277  IMGP0280  IMGP0281

IMGP0284  IMGP0285  IMGP0293

 消防署の人たちは、地域の安全を守るために、家事が起きたときに、迅速に対応するための訓練を行い、緊急時に備えていることなど、たくさんの学びのあった見学になりました。

 3年生の社会科といえば、見学や体験を通して学ぶ場面が多くありますが、今年もスーパーマーケットや消防署と、様々な場所へ見学に行くことができています。子どもたちは、社会科の学習にどんどん興味がわいているようです。

 西部支署のみなさん、お忙しい中、大変ありがとうございました。

水溶液に溶けているものは?(6年生)

2025年12月21日 08時00分

 11月27日(水)3・4時間目の第1理科室です。理科「水溶液の性質」で、食塩水・うすい塩酸・うすいアンモニア水・炭酸水の4つの水溶液に溶けている物を調べる学習を行いました。

IMG_3861  IMG_3862  IMG_3863

IMG_3864  IMG_3865  IMG_3867

IMG_3870  IMG_3871  IMG_3872

 まず、①「見た目」で判断をします。炭酸水だけ泡が出ているため、ほかの3つの水溶液とは違うことが分かります。でも、何が溶けているかは分かりません。次に、②「におい」で判断します。うすい塩酸とうすいアンモニア水は、においがあります。こちらも、何が溶けているかは分かりません。そこで、③水溶液を蒸発させ、溶けている物を取り出す実験を行いました。4つの水溶液を、それぞれ蒸発皿にとり、ガスコンロで熱しました。すると、食塩水だけ固体の塩が出てきました。

 子どもたちは、「他の3つの水溶液には、何が溶けているのだろう?」、「溶けている物が、液体や気体だったから、取り出すことができなかったのではないか?」と、考えを巡らせていました。

 子どもたちは、これらの活動をとおして、薬品や火の安全な取り扱いも学習をしているところです。

輝き満ちる空(金管バンド部)

2025年12月20日 08時00分

 「デイリートレーニング2をします。メトロノームは、見えますか?」

 この日の全体合奏は、部長さんの声で始まりました。ピッチのバランスを整える基礎練習。私たち金管バンド部は、毎日の音づくりを何よりも大切にしています。パート内の音、6つのパートの音、音程が合っている音は、とても気持ち良く聴こえます。

 「カデンツァの音質をそろえましょう。」

 ハ長調の音階をつなぐトレーニング3では、アドバイスの声も掛かりました。メンバーみんな、「はい」の返事と音で部長さんに応えました。

IMG_4139  IMG_4140  IMG_4141

IMG_4142  IMG_4144  IMG_4145

IMG_4146  IMG_4148  IMG_4149

 「♪『クリスマス・ソング・メドレー』ののクレッシェンドを、もっと意識するといいと思います。今度は、インテンポで演奏をしてみましょう。」

 「とてもよかったと思います。最後の4小節も丁寧に演奏しましょう。」

 学生指揮者を担う部長さんは、みんなの憧れの存在です。

 「来年の夏の大会は、どんな曲になるのだろう。」(コルネット 5年生)、「フリューゲルで、部長さんみたいに、ソロを吹いてみたいな。」(コルネット 5年生)

 5年生もみんなたくさんの刺激を受けています。残り4か月で、6年生からたくさんのことを吸収しようと、一生懸命です。私たちも後輩に憧れられる6年生になりたい、そんな気持ちを、毎日の会話から、そして演奏から感じることができます。

 クリスマスの曲を演奏するこの時期は、いつも本当に楽しくて、わくわくとします。みんなが楽しく演奏する姿に、感動を覚えます。

 部長さんは、ずいぶんと成長しました。それと同じぐらいみんなも成長しています。

 「私たちの代を超えられないような部活をつくります。そのためには、みんなの協力が必要です。」

 昨年3月の部長さんの言葉は、今、現実に近付いています。

 輝き満ちる空。

 素敵なクリスマス・ミニ・コンサートは、間もなく開演、透き通ったベルの音を響かせましょう。

 

福祉体験(4年生)

2025年12月19日 08時00分

 今日(11/20)、4年生は福祉体験学習を行いました。

 点字や手話、ガイドヘルプや車椅子体験と、多数のゲストティーチャーを迎え、4つのグループに分かれて活動を行いました。子どもたちは実際に体験することを通して、高齢者や障がいのある方の苦労や、生活上の工夫に気付くことができました。また、ゲストティーチャーから話を聞き、様々な立場の人との接し方について考えることができました。

IMG_2860  IMG_2872  IMG_2898

IMGP0034  IMGP0051  IMGP0060

IMGP0163  IMGP0175  IMGP0196

WIN_20251120_10_55_40_Pro  WIN_20251120_10_56_02_Pro  WIN_20251120_11_01_19_Pro

 総合的な学習の時間「共に生きる」で、子どもたちは、これらの体験から、余土地区が誰もが住みやすいまちかどうかと、問いを立てています。様々な道具や設備だけでなく、心のつながりの大切さも実感し始めているとことです。

 今後の学習でも、福祉について自分の考えをまとめ「自分たちにできることは何か」を「共に生きる」という視点で見つめていきます。

 4年生のみなさん、今回の貴重な体験をこれからの学習にぜひ生かしてください。

ゴムのはたらき(3年生)

2025年12月18日 08時00分

 「5m進んだよ。」、「本当だ、すごいすごい。どうやってしたの?」

 体育館から、子どもたちの元気な声が聞こえてきます。はじける笑顔につられて様子を見てみると、「ゴムの力で、動くんです。」と、手作り自動車を見せてくれました。体育館には、テープで固定した発射台と、伸ばした巻き尺がセットされていました。

 11月21日(木)6時間目の3年2組のみなさんです。理科「ゴムのはたらき」で、実験を通して学習問題を追究しています。

IMG_3812  IMG_3813  IMG_3814

IMG_3815  IMG_3817  IMG_3819

IMG_3822  IMG_3823  IMG_3825

 この単元のめあては、ゴムの力で車を動かすことです。実験をする子ども、記録する子どもと役割を交代しながら様々な実験に取り組み、この日は、「ゴムを長く引っ張ると走る距離がのびるね。」、「ゴムを〇cmにすると、〇mで止まったよ。」「ゴムの本数を変えるとどうなるのかな?」と、たくさんの発見がありました。

 これらの活動を経て、「〇mぴったりに車を止めるには、ゴムの長さを何cmにすればいいかな?」など、新たな疑問も生まれたようです。決めた距離で車が止まらなかったときには、これまでの経験を振り返ったり、うまくいったときには互いにたたえ合ったり、楽しい実験の時間になりました。

 結果をグラフやノートに整理する力が育ちつつあります。3年生の子どもたちは、理科の実験・観察が大好きです。今度は、どんな活動があるのか楽しみですね。

まちたんけん(2年生)

2025年12月17日 08時00分

 「美しい ふるさとづくり わたしの手」

 これは、創立100周年を記念に作成されたかるた「余土めぐり」の読み札の一つです。創立135周年となる現在、余土小学校では、多くの教科等の学習で、地域に根ざした特色ある教育活動を行い、子どもたちが、我がまち「余土」を誇りに思い、ふるさとの伝統や文化を継承する担い手となることを意識できるように、学習を進めているところです。

IMG_5581  IMGP0110  IMGP0002

IMGP2  IMGP0014  IMGP0016

IMGP0096  IMGP0113  IMGP0118

IMGP0120  IMGP0157  IMGP0181

 2年生は11月に、まちたんけんを行いました。私鉄駅や交番や公民館、保育園や中学校、釣具店やペットショップ、その他にも飲食店、神社を訪問させていただき地域のたくさんの人々と出会いました。お話を聞いたり、質問したり、余土地域のたくさんの人々と触れ合うことを通して、地域のよさを再発見するとともに、地域のみなさんの温かさを感じたようです。

 こうした体験学習に出掛けることができるのは、地域のみなさんのご協力のおかげです。忙しい中、対応していただき大変ありがとうございました。今、子どもたちは探検での発見を友達に伝えようと、学習のまとめをしているところです。

研究授業⑧(3年3組)

2025年12月16日 08時00分

 11月20日(木)2時間目に研究授業を行いました。道徳科「みさきさんのえがお」で、「誰に対しても分け隔てをせず、公正、公平に接しようとする態度を育てる。」をねらいに学習を進めました。

 「みさきさんのえがお」は、学校の図書室で貸し出し当番をしている、主人公のぼくが、人気のある本が返却された際、その本を借りたいと予約していたみさきさんに貸すべきか、「その本、先に貸して、すぐ返すから。」と頼んできた、大の仲良しのしゅんやさんを優先すべきか、深く悩み葛藤する物語です。ぼくは、みさきさんを選択しています。「C 公正、公平、社会正義」について考える道徳教材で、主として集団や社会との関わりに関することを学ぶことを目的としています。

IMG_3782  IMG_3786  IMG_3791

IMG_3792  IMG_3795  IMG_3801

IMG_3803  IMG_3804  IMG_3805

IMG_3807  IMG_3808  IMG_3811

 授業では、ロイロノートアンケート機能を用いて行ったアンケート「仲の良い友達を優先してしまうことはありますか」を提示し、本時のめあてに対する方向付けを行いました。児童は、「相手の友達が他の友達を優先したから、同じことをした。」、「ドッジボールで、仲の良い友達だけボールをゆずった。」など、結果を見ることを通して、仲の良い友達とそうでない友達では、接し方に違いがあるという現状を実感することができました。

 そこで、本時のめあて「だれにでも同じたいどでいることは、なぜ大切なのだろう」を提示し、教材文全文を読み進めました。その後、登場人物3人とその関係性について、人物図を用いて確認しました。

 中心発問である「しゅんやさんに貸してと言われて、すぐに返事ができなかった『ぼく』は、何を考えていたのでしょう。」では、「おにぎりタイム」が用いられました。

 まず児童は、主人公ぼくの気持ちをロイロノートに記入しました。ロイロノートには、しゅんやさんに貸したいという気持ち(青)と、みさきさんに貸さなければいけないという気持ち(赤)の2枚のカードと、その気持ちを書くカードがあり、児童がどちらかの色を選択して書くことができるように工夫されていました。迷う場合は、赤・青の色ついた「心(ハート)」に別の色を足してもいいことも伝えられました。児童の入力や提示箱の様子から、友人関係を優先したいという感情と、ルールを守るべきという倫理的な判断との間で心が揺れ動く児童の様子を感じることができました。多くの児童が、赤(みさきさんに貸す)を選択しているが、青(しゅんやさんに貸す)が混ざる意見が6割をしめました。ここでは、できた児童から、フリートーキングで「おにぎりタイム」が行われています。

 その後、全体の提出が終わった時点で、ペアの話合いに移行しました。自分の意見を分かりやすく伝えたり、うなずいて聞いたり、児童相互の話合いでは、主人公ぼくの気持ちに寄り添いながら真剣に考え、活発に意見を伝え合う様子が見られ、感心させられました。

 全体の話合いでは、役割演技が用いられた。しゅんや役は先生、ぼく役は児童です。先生が、児童に「だまっていたら分からないよ。」、「どうしてもだめ?」、「ぼくは大の仲良しだよ。」と揺さぶりの声掛けをすることで、児童の多様な意見を引き出すことができました。児童は、「内緒で貸すなんてだめだよ。」、「先に頼まれたからだめだよ。」、「みさきさんが見ているかもしれないよ」と反応しており、この役割演技により、より考えが深まったことが伺えます。聞いている児童からも、「そうそう、そんなこともあるよね。」といったつぶやきもあったり、積極的な挙手があったり、この場面が45分の中で一番反応がよかったと感じました。

 全体の発表でも、みさきさん、しゅんやさんについて意見を求めました。「みさきさんが先にいったから先だよ。」、「ルールだから」など、みさきさん側の意見が多い中、しゅんやさんに切り返した場面は、見事でした。「こわい、何を言われるか。」、「もめたりしそう。」といった意見を引き出せことも大きな成果です。さらに、青の割合が多い児童(赤50%・青50%)にも意図的指名をしています。「悩む気持ち」にも共感できたのできたと思います。

 「おにぎりタイム」の中で、心情メーターや役割演技を活用し、自分の考えを伝えたり、友達の考えを聞いたりすることは、児童の考えを深めたり、広げたりすることにつながったと言えます。

 先生は、ここで「みさきさんの笑顔を見て、『ぼく』はどんなことを考えたのだろう。」について考える場面を加えました。「あのときしゅんやさんに貸していたら、みさきさんの笑顔はなかった。」、「先に貸してよかった。」などの発言は、本教材の価値観につながる発言です。

 授業の終末では、めあてに戻ることを確認し、「だれにでも同じ態度でいることは、なぜ大切なのか。」を考える場面を設定しました。ワークシートの記入に後に行った全体発表では、「同じ態度でなかったら、差別を感じる。」、「相手が悲しむかもしれない。」、「ほかの友達に信用されなくなる。」の意見が出ました。さらに、「誰にでも同じ態度でいるために、これからの生活でどんなことに気を付けたいですか。」と問い掛け、自分の生活にもつなげました。「みんなと仲良くする」「なかが良いからといって優先しない。」などの意見が出ており、授業の中で、自分で考えたり、友達の意見を参考にして考えたりする中で、自分事として考えを深めることができたいたことが分かりました。公正、公平に接することが、互いに信頼・尊重できる関係をつくることに気付いたのではないでしょうか。

 先生と児童とのつながりを感じ取ることのできる45分でした。児童一人ひとりの揺れ動く心情を多面的にとらえており、授業の中で場面に応じて対応することもできていました。心情メーターの活用、役割演技、ロイロノートの活用など、授業の随所に、たくさんの提案が見られた貴重な研究授業でした。

研究授業⑦(3年2組)

2025年12月15日 08時00分

 11月19日(水)2時間目に研究授業⑦を行いました。算数科「計算のじゅんじょ」で「数量の関係に着目し、乗法の結合法則が成り立つことを理解するとともに、その法則を用いて計算することができる。」をねらいとして学習を進めました。

IMG_4545  IMG_4546  IMG_4548

IMG_4550  IMG_4553  IMG_4554

IMG_4555  IMG_4557  IMG_4558

IMG_4559  IMG_4560  IMG_4561

 授業冒頭で、問題文「①のぼりぼうと木と校しゃの高さを比べました。②のぼりぼうの高さは3mです。③木の高さは、のぼりぼうの2倍です。④校しゃの高さは、木の5倍です。⑤校しゃの高さは、何mですか」を提示しました。問題文を模造紙で5段に分けて示したことは、児童の思考の整理に役立つ工夫の一つです。その後、児童とのやり取りの中で、3つの挿絵(のぼりぼう・木・校舎)を左から順に黒板に掲示し、問題文にラインを引きながら、※のぼりぼう(3m)の2倍は木(□m)、木の5倍は校舎(□m)を整理しました。挿絵を用いた丁寧な説明は、児童に問題場面を具体的に捉えることにつながりました。10倍(2倍の5倍)から計算する方が簡単であること、「まとめてかける」ことに気付かせることがこの問題のポイントとなります。

 ここで児童に「どのような考えで解きますか。」と投げ掛けました。※黒板にある矢印で結ばれた3つの挿絵を用いて、今までにもしたことのある方法「じゅんにとく」「まとめてとく」を引き出した点は、その後の2つの方法で解く、一つの式にして比べるといった、明確な意図の表れだと感じました。ワークシートに黒板と同じ(※)ようにまとめさせたこと、「じゅんに」「まとめて」の2つの解き方を書くスペースがあったこと、2つの式をくらべて気が付いたことを書くスペースがあったことも工夫の一つです。

 自力解決の場では、「A:じゅんに(①3×2=6 ②6×5=30)」、「B:まとめて(①2×5=10 ②3×10=30)」と、自分の解きやすい方法から解いており、多くの児童が2つの方法で答えを導き出すことができていました。自力解決が難しい児童に、図(※)と高さを示すメモリの入ったヒントカード1を渡したことは、指導の個別化と言えます。

 その後の全体発表で、AからBの順に発表させ、それぞれの考え方の良さを捉えさせました。10×3=30(10倍の3m)では、いけないことを押さえたことは、式の意味を考えさせる上で大切な指導です。日頃の学習の足跡が見えました。

 この後、本時のめあて「一つの式にかくには、どのようにすればいいのだろう。」を提示しました。協働的な学習の場面は、授業中盤のこの場面です。「おにぎりタイム」を設定し、個人→グループ活動→全体の流れで問題解決を進めました。

 個人で考える場では、順に解く方法「a:じゅんに(3×2×6=30)」を表す児童が多くいる中、まとめて解く方法「b:まとめて(3×(2×5)=30)」にも気付く子どもも見られました。

 ペアでの考える場面では、「そんなやり方もあるんだ。」、「そっちの方が簡単だね。」といった声が聞かれるなど、対話的な学びが自然に成立していました。ペアで互いの考えを伝え合う場を取り入れたことは、「自分の考えをどう伝えるか」を意識することにもつながっています。

 その後の全体発表で、aからbの順に考えを整理しました。上のA・Bの①・②が下のa・bのどの部分に あたるか番号①・②を示しながらまとめたり、どこ(かっこ)から解くことを確認したり、丁寧に学習を進めました。特に、(かっこ)の位置で計算の順番が変わることに注目させた点は、見事でした。活動の中で、児童は、2つの式の違いに気付き、「どちらがやりやすいか」、「なぜその順番がいいのか」について、自分の姿で説明しようとする姿が見られ、児童の数学的な見方の育ちを感じることができました。

 その後、本時のまとめとして「( )を使うと、まとめてかける考え方を一つの式に表すことができる。計算するじゅんじょを入れかえても答えはお暗示になる。」を提示し、練習問題を解くよう促しました。手が止まる児童に声を掛けたり、一人ひとりの考えに丸を付けたり、温かい声掛けの中、丁寧に机間指導する姿が印象的でした。

 ふり返りでは、「( )がある方が簡単だと思いました。なぜなら2×5=10がやりやすいからです。」、「じゅんにより、まとめての方が計算しやすいと思いました。」といった言葉を聞くことができました。本時のねらいにつながる発言です。

 児童は、「分かった」「できた」という手ごたえをつかんでいます。丁寧な授業づくり、児童に寄り添った問題解決等、たくさんの学びのある研究授業でした。

研究授業⑥(5年4組)

2025年12月14日 08時00分

 11月5日()5時間目に研究授業⑥を行いました。社会科「自動車をつくる工業」で、「自動車の生産における工夫について考えたり、話し合ったりする活動を通して組み立て工場で働く人々の工夫について、理解を深めることができる」をねらいに学習を進めました。

IMG_3088  IMG_3092  IMG_3093

IMG_3094  IMG_3096  IMG_3099

IMG_3100  IMG_3101  IMG_3104

IMG_3110  IMG_3112  IMG_3113

 授業では、プレゼンテーションを用いて用語を確認しながら、前時の学習「自動車づくりは、組み立て工場で、プレス、溶接、塗装、組み立て、検査という流れで行われていること」をふり返ることを通して、本時のめあてに対する方向付けを行いました。子どもたちの活発な発言から、前時にそれぞれの工程の役割や工夫を熱心に調べ、理解している様子を伺うことができました。

 前時の調べ学習の様子をロイロノート上で見てみると、多くの児童が「プレス・溶接・塗装・組み立て・検査」のそれぞれについて、何らかの情報を得ていました。

 そこで、本時のめあて「工場で働く人々は、どのような工夫をして自動車をつくっているのだろう」を提示し、自分の伝えたい工夫をロイロノート(共有ノート)にまとめるように伝えました。話合いのツールには、班ごとに、ア:プレス・ようせつ・とそう・組み立て・検査・その他の6工程、イ:それぞれの児童が書くスペース、ウ:メモ・おすすめの工夫・紹介したいポイントが示されています。

 子どもたちは、まず、それぞれに調べたことをロイロノート上で、6つの工程に分類しました。次に、各班4名で、調べたことを伝え合い、話し合うことを通して、「おすすめのポイント」をまとめました。

 協働的な学習の場面は、授業中盤の小集団で話し合うこの時間「おにぎりタイム①」で見ることができました。子どもたちは、小集団の話合いにおいて、「話合いの役割カード」にある「司会・発表・黒板・メモ記録」に従って、熱心に意見を交換していました。ロボットや機械を使い、すばやくたくさんの自動車をつくっていることや、指示ビラを見ながら作業をすることで、注文に合わせた自動車をつくっていること、必要な時に必要な部品を注文し、無駄な部品がないようにしていることなど、互いに自らの学びを伝え合いました。考えを表に整理し、おすすめのポイントをまとめることで、自然と話合いが生まれ、自分の考えと友達の考えを関連付け、生産ラインの工夫をより詳しくまとめることができていました。ICTツールも用いて思考を視覚化して共有することは、児童が意欲的に話し合うために有効であったと考えます。

 全体の発表「おにぎりタイム②」で、「班のおすすめの工夫をみんなに紹介しよう。」との投げ掛けがありました。プロジェクターで、児童が調べた画像や映像を黒板に映写した工夫は、特筆する点です。班ごとの発表では、プレスの加工は短時間でできること、組み立ての異常を知らせるお知らせボタンがあること、傷かつきにくいように塗装の工夫をしていることなど、各班、様々な視点でおすすめポイントが紹介されました。時間の短縮、品質を高める工夫、安心など、本単元のキーとなる言葉もたくさん見られました。

 「おにぎりタイム①②」は、個別最適な学びとも言えます。タブレット端末内で、児童の学びをリアルタイムで確認できることは、子どもたちの思考、学びのプロセスを見取り、支援が必要な子どもに声掛けすることにつながります。指導の個別化と言えます。一方で子どもたちは、他者参照の機能があることで、自由に自分以外のスペースを覗きながら仲間の意見を参考にし、自分の考えをまとめることにつながりあした。これは、学習の個性化です。工程ごとに工夫をまとめて考えさせる活動は、子どもたちにとって思考を整理しながら考えることに有効でした。

 これらの生産ラインにおける工夫は、単なる効率化にとどまらず、消費者が「より良いものを、より速く、より安く、安心して手に入れる」ことに直結しています。

 本時の学習のふり返りで、子どもたちは「一人では調べ切ることができなかったけど、みんなの話を聞いて、もっと詳しく知ることができた。」など、協働的な学びの成果が見られる発言がありました。その後、先生から、生産後の流通について話を聞き、子どもたちは、消費者の視点の工夫をもつことができました。

 ICTの活用による、個別最適な学びと協働的な学びの実践は、大きな提案のある貴重な実践でした。