山滴る(金管バンド部)
「メトロノームの音に合わせて四拍ずつ音を出してみよう。息をしっかり吸うようにしてね。」(コルネット 6年生)、低い♪「ド」から高い♪「ド」の音を一生懸命になぞるコルネットパートの4人の新入部員さん、まだぎこちない指と息づかいなのに音には、「上手くなりたい。」という気持ちが真っすぐに乗っているように感じました。
入部から3週間、この日、新入部員さんが初めて全体の基礎合奏に参加しました。トレーニング2「ピッチとバランス」は、曲を練習する前にみんなで行う土台づくり、楽器をきちんと鳴らす力を鍛える練習です。新しい音が混じる放課後の音楽室、今日しか聴くことができない、特別なハーモニーが生まれています。
「ピッチ(音の高さ)がずれていてもいいから思い切り音を出してみてね。高い音出そう?」(トロンボーン 6年生)、新入部員さんは、先輩メンバーの側で、正しい姿勢と呼吸、息づかいを身に付けようと一生懸命に音を出します。胸の奥でそっとエールを送る6年生、先輩のみんなは、その音を聴きながら、かつての自分を思い出しているよう感じました。
「次は、新入部員のみんなで。」、少しずつ自分の音色を見付けていくみんな、部屋の様子が少しずつあたたかくなってきました。「ここからバンドの未来が始まっていく。」、これは、余土小学校金管バンド部の初夏の素敵な風景です。低音をつくるチューバパートの3年生と4年生、誰よりも伸び伸びと演奏に参加することができていました。
「どきどきしていて、上手くいったかどうか分からないけれど、頑張りました。」(アルトホルン 3年生)、「先輩たちに早く追いつきたいです。」(ユーフォニアム/バリトン 3年生)、新入部員さんから、たくさんの笑顔が届きました。
新入部員さんだけの個人練習、コルネットパートの3年生から、♪「余土小学校校歌」の演奏が聴こえてきました。夏の山は、合図もなく一斉に伸び始めます。
山滴る。
瑞々しい夏山、生き生きとしたその音は、夏の空へ真っすぐ立ち上っています。あふれる演奏への思い、まだ少し大きく見える楽器、初めての一音、ぎこちない指先からたくさんの表情を読み取ることができました。♪「やまなみのしらせ」、60名みんなの合奏、山と山が出逢うとき、メンバーみんなは、どんな音を届けてくれるでしょう。