南極教室(4~6年生)
2025年8月27日 08時00分 7月15日(火)6時間目に、南極教室を行いました。この教室は、南極にある昭和基地と国内外を衛星回線で結び、南極地域観測隊とリアルタイムで交流できるイベントです。今回は、余土小学校が会場となって、4~6年生のみなさんが参加しました。
今、観測隊は、越冬期間に入っているそうです。越冬隊員として参加している一人に、余土小学校出身の隊員さんがいることがきっかけとなって、今回の教室が実現しています。今回の講師としてお話を進めていただきました。
マイナス17℃、風速3m、雪が舞う昭和基地、余土小学校と映像がつながった瞬間、子どもたちから歓声があがりました。凍てつく真っ暗な夜の景色、隊員さんのしっかりとした防寒着、吐く息は、ずいぶんと白いようです。同じ地球にいるのに、ずいぶんと違っています。昭和基地との距離感が分かる瞬間でもありました。
極夜の今、太陽が出ている時間が少ないそうです。「寒さは、伝わっていますか?」、濡れたタオルを振る実験では、あっという間にタオルは凍って、予想通りの結果でしたが、それでも「やっぱり寒いんだ。私たちが想像するより、ずっとずっと寒いんだ。」と、子どもたちは、驚きの表情を見せていました。湯を空にまく実験では、一瞬で霧になる美しい光景に、子どもたちから、拍手と歓声が上がっていました。きれいで美しい雪の結晶、神秘的なオーロラの風景など、驚くことばかりの風景です。
隊員さんの仕事の紹介もしていただきました。太陽の光からのエネルギー量を調べたり、オゾン層を観察したり、昭和基地では、気象に関する仕事をされているそうです。昭和基地では、こんな風に研究や観察する人が12名いるとのことでした。その他にも、食事や医療など、基地を支え生活を守る人が18名、隊長さんが1名、全員で31名の観測隊だそうです。
基地の中の部屋の様子も、子どもたちにとって驚くことばかりでした。野菜を育てる部屋があったり、筋トレする場所があったり、そのほかにも、理髪店・BAR・カラオケルーム・病院と様々な場所があったり、私たちの生活と変わることない様子が、ぎゅっと基地に詰め込められていることは、子どもたちのイメージとは、ずいぶん違っていたようです。
お話の中で、「こちらに来て、世の中を見る目が変わった。」、「多くの人の努力で成り立っていることが分かった。」など、たくさんの思いを伝えてくれました。お話を進めていただいた隊員さんは、余土小学校では、放送委員会、金管バンド部に所属されていたそうです。親しみを込めて子どもたちに話していただき、日本と昭和基地の距離は、ずいぶんと離れていますが、心の距離は、ぐんと近付くように感じました。
教室の終末には、「夢を口にしてください。」と、語りかけてくれました。「夢を叶えるには、夢を持ち続けること。」子どもたちの心に残る素敵なメッセージでした。
質問に答えてもらったり、南極の氷をこちらに届けていただいたり、その他にもたくさんの驚きがありました。60分間は、あっという間に過ぎました。画面に向かって手を振る子どもの姿に、電波だけでなく、心と心もつながる心温まる教室になったことが分かりました。
※余土小学校のホームページは、夏休み中も更新しています。時間があるときに、ぜひご覧ください。