朝会(2月 校長講話)

2020年2月19日 16時00分

 ここ数日、寒い日が続いています。全校のみなさんは、元気に過ごしていますか。今日は、「がんばった自分へ」というお話です。3学期は半分が過ぎ、令和元年度もいよいよ終わりが近付いてきています。いろいろな振り返りの時期となりました。今日は、今年度の振り返りにつながるお話をしたいと思います。

 最近、「とことんがんばったぞ!」「力を出し切った!」という経験を思い浮かべてみてください。どんなことがありましたか?1月の終わりに、校内持久走大会がありましたね。低学年から高学年まで、みんな最後まで力を振り絞って走り切る経験をしたことと思います。6年生のみなさんの感想の中に、「自分のペースを維持して走り切った。」「努力をすれば悔いは残らない。」などがありました。それぞれが、目標をもってがんばった様子が伝わってきます。

 校長先生も今年、愛媛マラソンを走りました。とても苦しいレースとなりましたが、余土小のみなさんからもらったメッセージを思い出しながら走っていると、知らないうちにゴールができました。力を振り絞ることができたのは、沿道のみなさんの声やみなさんからのメッセージがあったからだと思います。

 さて、グランドデザインというものが余土小学校にあります。「やさしく」「かしこく」「たくましく」という3つの校訓のもとに作られた目標について、1・2学期にみなさんにもアンケートで振り返ってもらいました。例えば、「やさしく」だったら「よいと思ったことを進んでしていますか?」、「かしこく」だったら「10分×学年の家庭学習をしていますか?」、「たくましく」だったら「早寝早起き歯みがきを毎日していますか?」というような内容でしたね。みなさんには、振り返って4段階で点数をつけてもらいましたが、ちょっと気になるのは、1学期より2学期の点数が下がっている項目が多いということです。自信をもって「できている」と感じない人が増えたということです。中には本当にできなかった人もいると思いますが、できているけれど「もっとがんばろう」と思ったから低い点数にした人もいるかもしれませんね。大事なのは、その途中にどういう努力を積み重ねているかということです。そういった振り返りを、みなさんも大切にしてください。

 有森裕子さんという人を知っていますか。この人は、少し前のマラソンをしていた人で、2つのオリンピックでメダルをとっています。1992年のバルセロナオリンピックでは、走る前にかかとの大けがしたそうですが、専属の人にかかとをカバーするシューズを作ってもらい、見事、銀メダルをとることができました。1996年のアトランタオリンピックでは、かかとの手術を乗り越えて、銅メダルをとることができました。メダルの色は、1つ下がりましたが、有森さんは、涙ながらに次の言葉を言いました。「自分で自分をほめたい!」です。みなさんは、これまでにそのように思ったことはありますか?有森さんは、「自分は他の人より優れた才能をもっているとは思わないけれど、他の人よりもがんばれるという強い心は負けません。」と言っています。いつでもがんばれる自分というものを、有森さんはもっていたことになりますね。

 努力をすれば周りから認められますが、苦しい思いを乗り越えた本当のがんばりは自分にしか分からないと思います。みなさんも本当のがんばりを何度も経験しているはずです。そういうときには、ぜひ、自分で自分をほめてあげてください。そうすると、よい結果が自然と生まれるのではないかと思います。

 有森さんは、「できるときに、できることを、できる範囲で、できるだけやる」とも言っています。みなさんもそれを繰り返すことで、大きな力をつけることができると思います。夢や目標をもつことは大切なことです。年度末を迎えるに当たって、自分の立てた目標を達成できたかどうか、ぜひ、振り返ってみてください。その振り返る段階で、少しずつ努力したことも振り返ってみて、また、もう少しがんばりたいと思ったことを最後までやり通してみてください。自分に「よくがんばったね」と言える、「自分で自分をほめたい!」と心から思える締めくくりを目指してください。そしてまた、新たな目標につなげてほしいです。