風が出逢うとき(金管バンド部)

2024年6月29日 08時00分

 風が出逢うとき。雨の中、校庭に咲き始めたアサガオが彩りを増すころ、新入部員のみんなも、初めて、合奏♪「風立つときに」の仲間入りをしました。先輩メンバーと後輩メンバーの風の出逢い。合奏前に、チューニングをする後輩メンバーの姿を初々しく感じました。66名の余土小金管バンド部で、音楽室は、足の踏み場もないほどです。

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 音の形をつくる、ピッチとバランスを整える、スラーやスタッカートの音型を吹き分ける。そんな合奏前のトレーニングをしっかりと行う、そして意識できていないところは楽譜にメモをする。先輩メンバーの姿を追うように、後輩メンバーも、楽譜に筆を走らせていました。階名だけだった楽譜から、その曲の音の要素が見える楽譜へと、変わり始めています。

 「自分の音が歌えるようになるといいよ。」、「アクセントやスラー、スタッカートなどのアーティキュレーション記号を追究すると、たくさんの発見と、たくさんの課題が見えてくるよ。」、顧問の先生のこんな声に、みんなしっかりと耳を傾けています。

 合奏♪「風立つときに」では、曲の解釈を進めています。一つひとつの音をどのような音色やニュアンスで表現していけば、その曲にふさわしく作曲家の意にかなうのか、私たちは、今、メンバーみんなで風の声を探しているところです。

 最初はマウスピースだけだった初心者の新入部員のみなさんも、楽器を使っての練習が始じまり、ある程度音が鳴るようになり、課題曲♪「風立つときに」の楽譜を手にしました。簡単な部分が吹けるようになって、今日一緒に演奏できたことは、この上ない達成感でしょう。その後、合奏の後半では、新入部員のみんなは、音楽室を後にしました。曲の前半部分を一緒に合奏するコルネットの新入部員4人。刺激を受けたのか、「もっとスタッカートをはっきりと。」など、そんな会話も交わしていました。

 「合奏にはゴールがない、だからどこまでの追究することができる、素敵な音にしていきたい。」、「私たちの余土小サウンドをつくっていきたい。」、これは顧問の先生がよく口にする思いです。

 好風。このお話は、土曜日の音楽室、3時間の素敵な音と音楽の風景です。風早。風は強く吹いています。先輩メンバーの風と後輩メンバーの風の音は、この日、初めて重なりました。夏の足音は、もうそこまで聞こえています。