朝のあいさつ運動(運営委員会)

2023年2月28日 08時00分

 2月の朝の様子です。正門前では今月から、運営委員会の子どもたちのあいさつ運動が始まりました。ここ数年のコロナ禍の制限された生活の中で、こうした風景を見ることは、なかなか無かったので、少しずつ日常生活が戻りつつあることを実感したひと時でもありました。

  

 新しい生活様式の中でも、人と人とのつながりはあいさつであること、大きな声は出せなくても会釈はできることなどを、子どもたちと考えてきましたが、やはり「おはようございます。」と声を出せることは、何よりもうれしいことです。運営委員の子どもたちも、「たくさん友達の笑顔を見ることができてうれしかった。」「あいさつで友達とのつながりがより強くなれそうな気がします。」といった感想をもち、全校みんなで気持ちのよい1日をスタートすることができました。

 さて、そんな正門の運営委員の子どもが立つ後ろには、29体の石像があります。これは、いったい何だと思いますか?しかめ面の顔や見つめる顔、こまった表情にふくれっ面の表情・・・おじぞうさんではないようです。これは「羅漢さん」といわれるものだそうです。羅漢さんとは、お釈迦様のお弟子さんのことで、一つ一つ様々な表情をしています。懐かしい人の面影に必ず会えるともいわれています。では、だれが何のためにつくったものでしょう。

  

 余土小学校の羅漢さんのお話は、昭和54年にさかのぼります。当時、果樹栽培の指導をしていた余土に住む方と、趣味で羅漢さんをほっていた方とのつながりがきっかけだそうです。ふたりの出会いは、中島です。家族とともに中島へ栽培指導に行き、その下宿先が羅漢さんをほっていた方の家ということでした。みかんのお話、中島ならではのお話など、親交を重ねたふたり・・・、栽培指導の役目を終えて余土に帰るとき、娘さんが入学する余土小学校へ記念として、たくさんの羅漢さんを寄贈していただいたということでした。
 40年以上が経過した今日も、子どもたちは、正門前の羅漢さんに見守られ元気に登校しています。一日のうちで、子どもたちは様々な表情を見せてくれます。まるで羅漢さんのようです。たくさんの人との学校生活の中で、うれしいことばかりでないかもしれません。でもそれは全て、小学校のうちに経験しておきたい大切な表情です。子どもたちの顔をみていると、「本当にがんばっているなあ。」と思うと同時に、そのがんばりをプラスに変えてあげられるようにとの思いを強くします。学校から帰ったとき、余土の地域でそしてご家庭で、子どもたちのいろいろな表情を見守っていただけたらと思います。

 コロナ禍を経て、あいさつ運動が再びスタートしました。余土と中島に住むふたりのつながりから生まれた羅漢さんのお話のように、余土小学校、そして余土のまちにはたくさんのつながりがあります。先生と子ども、子どもと子ども、親と子ども、そして地域のみなさん。そんな出会いを大切に、あいさつで笑顔つながる学校づくりをしていきたいと思います。