朝会(11月)

2020年11月5日 16時00分

校長訓話

 秋が深まってきました。今朝(11/4)は、いつもより寒い朝でした。校長先生の住んでいるところは、気温6℃でした。秋を越えて、冬になった感じです。半袖でがんばるみなさんもいますが、寒くなっているので、健康なども考えて服の調整をしましょう。

 今日は、俳句のお話をします。3年生のみなさんが、講師の先生をお招きして、俳句の勉強をしました。そのときに作った俳句も紹介しながら、俳句づくりについて話していきます。

 まず、俳句といえば、だれを思い浮かべますか?やはり、正岡子規ですよね。私は、松尾芭蕉の名も思い浮かべます。これは、2人の代表的な俳句です。

 松山や 秋より高き 天守閣(正岡子規)

 秋深き 隣は何を する人ぞ(松尾芭蕉)

 それぞれに、違った秋の思いが伝わってきます。

 それでは、俳句づくりについて、みんなで考えていきましょう。

 俳句づくりのポイントとして、①五感でじっくり観察する ②自分だけの発見を表す ③気持ちを直接書かない これらのことを考えると、いい俳句ができます。「5・7・5」というリズムは、とても気持ちのよいものです。そのリズムに合わせて、自分の気持ちを表してみましょう。そして、気持ちよさを感じてみましょう。字余りや字足らずがあっても大丈夫です。

 では、この俳句の( )にどんな言葉をあてはめるとよいでしょう。この2つの俳句は、それぞれ「爆発した」「空にらみ」と、気持ちを直接表さず、別の表現で表しています。直接表さなくても気持ちが伝わってきますね。

 「自分だけの発見」をするには、どうすればいいでしょう。①生き物と話してみる ②生き物の目で見てみる ③生き物を人にたとえてみる ④生き物といっしょに・・・ ⑤自然とともに・・・ ⑥せりふをそのままあてはめる ⑦自分なりのオノマトペを使う これらのことを考えて作るといいですよ。「オノマトペ」とは、笑顔は「ニコニコ」、犬の鳴き声は「ワンワン」、うどんは「ツルツル」など、いろいろな様子を音で表す言葉です。

 それぞれに、3年生のみんなの作った俳句をあてはめ、紹介します。

①生き物と話してみる

 どうしたの ネコがおこった 秋の朝

②生き物の目で見てみる 

 土めがけ たねがはじける ホウセンカ

③生き物を人にたとえてみる

 大さわぎ ドアにカマキリ まい子かな

 いものつる 足上げターン バレリーナ

 いなほゆれ バケツの中で せいくらべ

④生き物といっしょに・・・

 とったぼく とられたアサリも 汗をかく

 カマキリが ろう下で一ぴき お出むかえ

 水面に メダカと私の 顔およぐ

⑤自然とともに・・・ 

 秋風と いっしょに走り 一とうしょう

 ついてくる トンボと風と 妹が

⑥せりふをそのままあてはめる

 秋の風 どいてどいてと 花ゆらし

⑦自分なりのオノマトペを使う

 コスモスの においクンクン バレリーナ

 ホウセンカ 葉によう虫の ゾロゾロと

 どの俳句も、本当に自由につくっています。素敵な作品ばかりです。皆さんも「自分だけの発見」をしながら、俳句づくりをぜひ楽しんでみてください。