風の起点(金管バンド部)

2024年5月25日 08時00分

 風の起点。課題曲♪「風立つときに」の最初の合奏で、私たち金管バンド部の夏への挑戦は、始まりました。春茜、夕暮れどきの茜色の空につつまれ練習に取り組んできた思い入れのあるこの曲を、5月、初めて合わせてみました。

 およそ5分の音の旅は、顧問の先生の打つカウントから始まります。タンギングや付点のリズム、高さの異なる音をつなぐメロディ、楽譜に散りばめられた強弱記号、いろいろな要素が含まれたこの曲に、苦労を重ねましたが、何とか最後までハーモニーを奏でることができました。ff(フォルテシモ)の力強い曲想のまま、カウントの音が止まりました。

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 「すごい、よくできた。」、演奏修了と同時に、先生から拍手と称賛の声が掛かりました。およそ1か月の、個人練習・パート練習の積み重ねの成果が出た瞬間でもありました。練習を熱い思いで牽引してきた6年生の力をしっかりと感じることができました。目指すところが100%であるならば、まだ10%の歩みだったかもしれません。しかし大きな一歩です。

 「がんばりがいのある曲だね。みんなならきっとできる。」、思いのこもったメッセージもありました。「ピッチをパートで合わせる、楽譜のリズムを基礎練習に取り入れて見る。」、そんなアドバイスもありました。子どもたちは、力強い眼差しで応えていました。

 春の柔らかな陽射しの中、奏でた音と音楽との出逢い、初めて挑戦した合奏は、私たちにとって、大切な風景となりました。この風は、どこまで届くのでしょうか。どこまでも、どこまでも追いかけていきたいと思っています。メンバーみんなの演奏は、どんな風を運んでいくことでしょう。教会のパイプオルガンが鳴り響くような壮大な音になるように、勇気と希望を与える音楽になるように、これからどのぐらい音を重ねることでしょう。2か月後の大会に向け、私たち金管バンド部は、スタートラインに立ちました。

 「ありがとうございました。」の後、練習後の片付けでは、メンバーみんなからたくさんの感想を聞くことができました。「休みが少ないから、楽器を持つ手が大変だ。」、「口も指も痛くなる。」、それでも高揚した表情で会話を進めていました。きっとうれしかったことと思います。そして、課題もしっかりと確認できたことでしょう。松山市民会館大ホールでは、どんな音を奏でているでしょうか。みんなで一緒に歩みを進めていきましょう。一歩一歩着実に、力強く!!